しゆちゃんの夏休み青空学級:恐竜編

寺子屋雑記をご覧のみなさんはじめまして、しゆと申します。この度4Kくんから私がツイートした内容を「是非寺子屋雑記に掲載してほしい!」とのお言葉をいただき、場を借りて投稿することになりました。どうぞよしなに。

しゆちゃんの青空学級は、私が好きな生き物について、皆さんに紹介するコーナーです。初回では恐竜についてお話しします。

本題に移りますが、皆さん恐竜は好きですか?私は大大大好きです。小さい頃から絵本代わりに図鑑を見てきたので、ほかの人より詳しい部類に入ると思います。しりとりでは数々の生き物の名前を駆使していたので、中学生時代「(お前が)参加すると面白くなくなる」「勝てないから無理」と友人達から反感を買いました。

ここで語る恐竜についてのお話は、全てが絶対に正しいものというわけではもちろんありません。恐竜は学者によって唱えられている説や研究の結果が違うので、確実な情報というものは少ないのです。学者や論文によって、棘があった無かった、食べていたものは草だった魚だったと色々です。まさに生きていた未知の生き物なんです。そんな恐竜たちの「おもしろさ」が伝われば嬉しいです。引用イラストは、かわいいフリーイラストを配布している「いらすとや」さんより、お借りしました。

初回で紹介するのは”モササウルス“です。

モササウルスは体長15mもある、非常に大きい史上最強の海棲爬虫類です。海棲爬虫類は恐竜ではないので、ご注意を。「恐竜を紹介するといいながら、恐竜じゃないなんてどういうことだ!」と思っている方々。恐竜の図鑑には載っているので許してください。

モササウルスは映画「ジュラシック・ワールド」にも登場します。登場シーンは少ないものの、重要なシーンでの登場ということもあり、その強さがまざまざと伝わります。ジュラシック・ワールドについてもいろいろ触れたいですが、言いたいことが多いので今回はやめておきましょう。

【モササウルスの発見】

最初はアメリカで化石が見つかりました。アメリカはかつて大陸の真ん中をアラスカからメキシコ湾をつなぐ海で横断されており、現在のアメリカの内陸部分で発見されました。その後オランダのマース川の付近でも化石が発見され、広範囲に生息していた同一種であると判明。化石が発見されたマース川から、「マース川のトカゲ」を意味するモササウルスと名付けられました。

【小さなトカゲが最強の海の捕食者へ】

モササウルスの祖先は陸で暮らしていたトカゲの仲間でした。陸上の恐竜から逃れるため水中に住処を移し、海中での生存競争に勝ち残るため進化を続けモササウルスへと進化しました。陸上から海中へと進化する段階の恐竜であるとされる、ダラサウルスという恐竜が発見されています。ほかの生き物と比べても非常に早く効率的に進化を続け、海の生態系の頂点にまで上り詰めたのです。

モササウルスは、非常に発達した聴覚を持ち、耳の中にある骨の効果で音を40倍にして聴き取ることができました。また、祖先から受け継いだ嗅覚を合わせて三次元的に獲物の場所を特定できたとされています。さらには発達した鰭脚(ひれあし)をもっており、水中での小回りがきいたともされています。また特徴でもある体長の半分近くを占める長い尾は、陸上で活動している恐竜とものとは違い、現代のワニのように平たいパドルのような尾をしており、加速や推進力に優れていました。最高速度は時速50kmほどとされています。

このように、大きな身体を持ちながらも、遊泳能力に長けていたんですね。まさに海のハンターというのに相応しい機能を身体に搭載していたのです。

【海の中のライバル】

そんな海のハンターとして進化を遂げたモササウルスですが、初めから最強の海中捕食者だったわけではありません。

初めのうちは海に住んでいた”ギンスシャーク”という、現在のホオジロザメより大きいサメ類の餌食になることも少なくありませんでした。モササウルスは、このギンスシャーク達とよく争っていた痕跡が化石に残っています。主に噛まれた跡や、そこが治癒して盛り上がった場所などです。しかし10mを越す巨体を得ることでサメ類を退けるようになり、逆に捕食対象にするなど、体を大きくすることによって形成逆転を遂げました。

巨体を得たモササウルスですが、海の中にはまだライバルがいました。プレシオサウルスです。因みにプレシオサウルスとは、首長竜全般の通称です。ミカンやオレンジを柑橘類というようなものですね。プレシオサウルスには二種類存在し、首が短いタイプと首が長いタイプが存在しました(首が短い方はプリオサウルスと言います)。イメージとしては、

こんな感じの姿を想像していただければ、それで大丈夫です。首が短いほうは小回りが利きとても素早かったため、魚を追いかけ回し捕食していました。現代のペンギンのような狩りをしていたんですね。首が長いほうは最大の特徴であるその長い首を活かし、魚の群れの中に首を突っ込み、魚を捕食していました。首が長いプレシオサウルスは胴体よりも首の方が長く、その先に小さい頭が付いていました。群れの中に突然ヌッと現れた頭に、魚たちはパニックになったことでしょう。さらに首が長いタイプのプレシオサウルスは、10mを超えるその巨体のお陰で海の中で敵はいませんでした。巨体はそれだけで武器になるのです。余談ですが、陸上でも同じことが言えました。肉食恐竜として有名なティラノサウルスも、とても体の大きな草食恐竜であるアルゼンチノサウルスなどには敵いませんでした。現代のライオンも、一対一では大人のアフリカゾウには敵いませんよね。

しかしモササウルスは進化を続け、プレシオサウルスをも退けるようになります。首が短いタイプには素早さ以外で優っていたため、待ち伏せして捉える方法で捕まえていたとされています。首が長いタイプには、その無防備な長い首を狙い攻撃を仕掛けました。プレシオサウルスの長い首は、硬い骨や筋肉で覆われていますが、モササウルスは二重関節の非常に強い力を持つ顎と、内側に曲がった鋭い牙を使ってその首をねじ切るなどのプレシオサウルスを仕留める術を持っていたとされています。やがてプレシオサウルスはモササウルスのいない海域へと住処を変えることで、共存を選びました。

【繁栄と進化の末】

しかしモササウルスはその強さゆえに孤独であったとされています。群れで行動せず、常に単独で泳いでいました。またモササウルス同士で争った痕跡が化石として残っており、中には食べずに殺しただけの例もあります。傷ついた頭蓋骨が見つかったのです。何者かに噛み付かれた傷跡があり、その頭蓋骨の個体は即死していたほどのものでした。そしてその傷の間隔が、のちに見つかったモササウルスの牙のものと一致したのです。非常に獰猛で、常に傷が絶えないような生き物だったのでしょう。

そしてモササウルスは住処を拡大していき、少なくとも50種類はいたと唱える研究者もいるほどです。淡水や沼地に適応したと考えられています。

そんなモササウルスくんも他の恐竜の例に漏れず隕石で絶滅。生態系の上の生き物ほど絶滅しやすいため、モササウルスも餌の減少などに伴い数を減らし、絶滅したとされています。もしモササウルスが存在し続け、海の生態系の頂点に君臨し続けていたら、アシカやアザラシやクジラなどの海洋性哺乳類は存在しなかったでしょう。

モササウルスの化石は北アメリカ、ヨーロッパだけでなく南極や日本でも見つかっています。本当に広範囲に生息していたんですね。モササウルスという名前も、プレシオサウルスと同じく一種を特定する呼び方ではなく、モササウルス類の爬虫類を指した呼び方です。「非常に大きい海棲爬虫類であるモササウルス」は、オランダで見つかった頭骨の個体をモデルにしたものらしいですよ。

【終わりに】

如何だったでしょうか。いささか長くなりすぎた気もしますが、このようにモササウルスは、弱者から王者へと進化した、非常にすごい進化を遂げた生き物なのです。数々の名だたる恐竜が蔓延っていた白亜紀時代で、頂点に君臨していたのはモササウルスだったのかもしれませんね。次回の投稿は何を書くか、いつになるかも未定ですが、また別の生き物について紹介できたらと考えています。これで皆さんが興味を抱いてくれたらうれしいです。それでは、また。