IT系の内容でおまんまを食べている私4Kですが、職場の先輩がIPv4が枯渇したらしいよという話をしているのを耳にし調べてみたところ、一部の地域では完全に枯渇したというニュースを発見。
欧州地域のIPv4アドレスが枯渇。IPv6の大規模展開が急務 https://t.co/uRU0X9e0Xt pic.twitter.com/Vu6sPCCGK7
— PC Watch (@pc_watch) November 26, 2019
そもそもIPv4ってなに?
さて、そもそもIPv4とはなんのことなのでしょうか。
IPv4とは、よく目にするIPアドレスのことです。192.168.1.1のような数字の羅列、見たことありませんか?
コマンドプロンプトを開き、『ipconfig』というコマンドを実行すると、自分のPCに割り当てられているIPアドレスが見られます。
このIPアドレスというものは、インターネットに接続することができる機器なら必ず持っているもので、この数字が底を尽きてしまいました。
普通はルーターが良い感じに振り分けてくれるので気にすることなく使用することができますが、このマシンにはこれと固定のアドレスを割り当てることも可能です。
なんで枯渇したの?
IPv4は4つのブロックに分けられていて、それぞれが8桁の2進数で表現できます。
192.168.1.1
わかりやすいように色分けしましたが、192の部分で1ブロック、168の部分で1ブロック、1の部分で1ブロック、1の部分で1ブロックとなっています。1つのブロックの最大の値は255で、2進数にすると11111111。最低の値は0で桁をそろえると00000000になります。
つまり、255.255.255.255から000.000.000.000までしかないため、2の32乗で約43億しか作ることができないのです。
世界の人口は約77億人なので、1人につき2台PCやスマホを持っているとそれだけで足りなくなる計算になります。
現実的には発展途上国の人や小さな子供はPCやスマホを持っていないかもしれませんが、PC、スマホ、タブレットなどが普及しており、個人用と仕事用で分けている人もいることを考えると、一瞬でIPv4アドレスが足りなくなるのはお判りのことと思います。
なんで今までは平気だったの?
では、なぜ今まではIPアドレスが足りていたのでしょうか。
それは、NAT(NAPT)という仕組みがあるからです。
NATとはルーターが代表してIPアドレスを使う機能で、これを行うことで1人が3台端末を持っていたとしても3つのIPアドレスを用意する必要がなくなります。
説明っぽいことを書いているので形式上図を載せておきます。
青はインターネットで、黒がルーター、オレンジがPCやスマホです。
PCやスマホはルーターとWi-Fiでつながっていて、ルーターを経由してインターネットに接続されています。これはよくある家庭内LANですね。
ルーターはグローバルIPアドレスという世界中に1つしかないIPアドレスを代表して使い、プライベートIPアドレスという限られた環境でだけ使うことを想定されたものをスマホやPCにばらまきます。
詳しくはGoogleで調べてみよう!
IPv6の時代へ
IPv4がなくなってしまうことで影響があるんじゃないかって思う方もいるかもしれませんが、普通に使う分にはなんら影響がありません。
IPv4が足りなくなることは前々から予測できており、今ではIPv6というものが普及してきております。IPv6とはIPv4の進化系のようなもので、IPv4が約32億個だったのに対し約340澗個という意味わからん数を作ることができます。
仮に地球に住めないほど人口が増え、宇宙で暮らす人が出たとしても気にしなくていいくらいの数なので、もうインターネットが使えなくなっちゃうよぉという心配は全く持って不要です。
ドコモやソフトバンク、auといった通信業者が気が付かないことろで勝手に作業してくれるので、我々一般ユーザーはなんにも考えることなく使い続けることができるでしょう。
ちなみに、IPv4は2011年に枯渇するという試算があったようなので、思ったより長持ちしたなというのが私の感想。
長々と書きましたが、普通に使う分には今までとなんにも変わりなく使えますので、心配は要りません!