なぜ海水には昆布だしが溶け込んでいないのか ~出汁が取りてぇ~

はじめまして。

2020年から寺子屋雑記.comにて執筆活動を行うことになりました、4Kと申します。不束者ですが、よろしくお願いいたします。

 

突然ですが、だしが取りたいことってありますよね?味噌汁でもお吸い物でもなんでもそうですが、日本の汁物のベースとなっているのは『だし』で、だしを取るということはそれすなわち、ジャパニーズフードの総てといっても過言ではありません

そんなだしですが、一般的には海のものから取られることが多く、昆布やカツオ、煮干しなんかから成分を抽出します。

そこで疑問がひとつ。

 

なぜ海水は昆布だしじゃないのか

 

昆布から出汁を取った経験のある方ならご存知かもしれませんが、昆布だしとは昆布と水から生成することができ、水と昆布があれば昆布だしを取ることができるのです。ということは、海水にだって昆布の成分が溶け込み、口に含んだ瞬間に昆布の旨味が広がり笑顔になってしまうはず。

ですが、現実とは厳しいもので、海水を口に含むとしょっぱくて昆布を感じることはできません。

そこで今回は、なぜ海水には昆布の旨味が溶け込んでいないのかを調べてみました!

【仮説1】塩気が強すぎて昆布の旨味を感じられない

調査するにあたり、自分なりに仮説を立ててから調べていくことにします。

まず1つ目の仮説が、海水の塩気が強すぎて昆布の旨味を感じることができないという説。

我々日本人のソウルフードである味噌汁~MisoSoup~の塩分濃度は0.7%前後と言われています。対して海水の塩分濃度は3.5%前後。5倍もの塩分が入っていてはいくら昆布だしが効いていたいたとしても旨味を感じることはできないでしょう。

【仮説2】海水が多すぎて昆布が足りていない

昆布だしを取るときは、1リットルにつき10グラムの昆布を入れるのが適量とのことです。

では、海水すべてを昆布だしにするにはどれくらいの昆布が必要なのでしょうか。

海水の総量は、およそ1,350,000,000,000,000,000,000リットルと言われていて、上の例に倣うと13,500,000,000,000,000,000グラムの昆布が必要になります。正直意味が分からないくらいの昆布が必要になってしまうのですが、13,500,000,000,000,000,000グラムもの昆布が生えているのかといわれると生えていない気がします。

昆布は水深10m程度の場所までしか生息していないため、海全域に生えているわけではありません。対して海水は深海までずっと海水なので、地球の海は深刻な昆布不足である可能性も否めません。

なんで海水は昆布だしではないのか

さて、2つほど仮説を立ててみましたが、そもそも昆布の旨味とは何なのでしょうか。

昆布の旨味成分は『グルタミン酸』と呼ばれるアミノ酸のひとつです。水溶性の成分なので水に溶けだし、昆布の旨味が広がっていきます。

ではなぜ水溶性のグルタミン酸が海水には溶けださないのでしょうか。

グルタミン酸は昆布が生きていくために必要な成分で、海に溶けだしてしまうと昆布的にはすごく困ってしまいます。ですので、細胞壁でグルタミン酸を守ることで水に溶けだすのを防いでいるんだとか。

昆布が収穫され乾燥させられる過程で細胞壁が破壊されるので、だし用の昆布を水につけることで昆布だしができるそうです。

海水が昆布だしじゃないことが気になりすぎて頭が爆発してしまいそうな方のためになれば幸いです!

それではまたお会いしましょう。2020年もよろしくお願いいたします!